シンガポール、経済成長予測の再調整も 先行き不透明

シンガポールのガン・キムヨン貿易産業相兼副首相は16日、先行きが不透明なため、経済成長予測の再調整が必要になる可能性があると述べた。2024年9月撮影(2025年 ロイター/Caroline Chia)
Jun Yuan Yong
[シンガポール 16日 ロイター] - シンガポールのガン・キムヨン貿易産業相兼副首相は16日、先行きが不透明なため、経済成長予測の再調整が必要になる可能性があると述べた。
米中関税交渉の進展は心強いものの「先行きは依然として非常に不透明で警戒を要する」とし、輸出依存度の高いシンガポール経済の減速が始まりつつあると述べた。
同国は4月、今年の国内総生産(GDP)伸び率見通しを1─3%から0─2%に下方修正した。
シンガポールは米国と自由貿易協定を締結しているが、トランプ政権はシンガポールに10%の一律関税を課した。
ガン氏は会見で、米国は10%の一律関税を撤回しないだろうが、トランプ大統領が導入を示唆している医薬品関税については交渉で譲歩を求めると表明。「シンガポール側が医薬品のサプライチェーンの安全性を確保することが必要になる」と述べた。
同氏は以前、シンガポールの対米輸出の10%以上が医薬品だと指摘している。