米の鉄鋼・アルミ50%関税が発効、「最善の貿易交渉案」の期限

6月4日、米国の鉄鋼・アルミニウム関税を2倍に引き上げる措置が発効した。写真はカナダ・オンタリオ州ハミルトンの工業用ヤードに置かれた圧延鋼材のコイル。1月撮影(2025年 ロイター/Carlos Osorio)
[4日 ロイター] - 米国の鉄鋼・アルミニウム関税を2倍に引き上げる措置が4日発効した。この日はトランプ政権が貿易相手国に対し、相互関税上乗せ部分の再導入を回避するために最善の貿易交渉案を提示するよう求めた期限でもある。
トランプ大統領は3日、鉄鋼・アルミニウムの輸入品にかける追加関税を4日から2倍の50%に引き上げる文書に署名した。
50%の関税は英国を除く全ての貿易パートナーに適用される。英国は相互関税上乗せ部分の90日間の一時停止期間中に米国と暫定的な貿易協定で合意に至った唯一の国だ。英国に対する鉄鋼・アルミニウム関税は少なくとも7月9日まで25%にとどまる。
米国で使用される鉄鋼の約4分の1は輸入品で、国勢調査局のデータによると、今回の関税引き上げは、米国に最も近い貿易相手国であるカナダとメキシコに特に大きな打撃を与える。カナダとメキシコはそれぞれ、対米鉄鋼出荷量で第1位と第3位にランクされている。